ロレックスの時計、シードゥエラーの魅力と豆知識について書きます。これからシードゥエラーを購入しようかと思われている方に参考になるかと思います。ちなみに、売る場合のときを考えて、箱やギャランティーカード等など付属品は全て保管しておく事をオススメしております。
【ロレックスの時計、シードゥエラーの魅力と豆知識】
高級時計で知られるロレックスのモデルの中に「シードゥエラー」と呼ばれるものがあります。このモデルは、ダイバーズウォッチの中で代名詞ともなっているサブマリーナよりも、更に潜水に特化したスペックを持ったモデルで、より深くまで潜れるように製造されています。
サブマリーナでダイバーズウォッチとしての実績を築き上げたロレックスは、次に更なる深海への探訪に挑むため、このモデルが開発されたのです。そこで研究されたのが「ヘリウム・エスケープバブル」です。
シードゥエラーの正式名称は、「オイスターパーペチユアルデイトシードウエラー4000」と言い、1971年に初期モデルが誕生しました。
誕生当初のモデルでは、防水機能は水深610m程度でしたが、その後研究と開発を繰り返したことで1980年代には1220m防水を記録することに成功しました。この防水実験を成功させたのがヘリウム・エスケープバブルと呼ばれる独自機構でした。
このヘリウム・エスケープバブルは、潜水状態から海面へと浮上する際に、時計内部に溜まるヘリウムを自動的に排出する装置のことで、この機構を搭載したことで、飽和潜水(深海の水圧に体をさらしながら、超大深度への潜水を実現させるための技術)にも対応が可能となりました。更に、風防の強度も増すため、サイクロプスレンズ(日付け部分に採用されている拡大レンズ)は採用されていません。
このモデルの最初の時期に開発されたものが「Ref.1655」という機種です。防水性は610mまでで、日付けのサイクロプスレンズは強度を確保するために採用されておらず、フラットな仕上がりとなっています。この機種は生産期間が短いため、買取市場においても100万円前後という高額な値段で販売されているものも多くあります。中でも生産初期に作られたものには、「SEA-DWELLER」というロゴが赤い文字で表記されているものが存在します。これを買取業界では通称「赤シード」と呼ばれており、生産された時期が初期に限定されていてモデル自体の数が非常に少ないため、更に高値で取引されています。
シードゥエラーの開発には、世界最大の潜水専門企業であるフランス・マルセイユの「コメックス社」に協力を得て行われました。1960年代に、コメックス社ではダイバーたちにサブマリーナを支給していましたが、飽和潜水の際に風防が水圧によって吹き飛んでしまう事故が多く発生していました。その原因は、潜水時に必要な深度圧を調整するために加圧されたヘリウムガスが、浮上する際に時計の内部で膨張してしまうからでした。
コメックス社は、この相次ぐ事故をロレックスへと報告し、そこからコメックス社の協力を得て大深度への潜水が可能なシードゥエラーを開発していきました。その研究でヘリウム・エスケープバブルを開発し、多発していた事故の問題点を解決することができたのです。このモデルは、高い水圧にも耐えられるようサブマリーナと比べてケースを厚くまた頑丈になっています。
2008年には5代目となる「Ref.116660」が登場しました。この5代目では大幅なスペックアップが行われており、なんと3900m防水という驚異的な防水機能を搭載しています。ここで採用された技術が「リングロックシステム」と呼ばれるもので、独自の技術で特殊な気密性を持たせることでこの驚異的な数値を実現させています。また、プロのダイバーが快適に使用できるよう、ウェットスーツを着用した時を想定して、より実用性に優れた改良がなされています。
その一つが、「ダブルエクステンションシステム」を持つバックルを採用している点で、このバックルでは通常のエクステンションパーツに加えて、時計を外すことなくブレスレットの調整が行うことができます。調整幅は、1.8ミリずつ、最大で18ミリまで可能となっており、分厚いウェットスーツを着た後でも、いちいち駒調整を行うことなくピッタリに合わせることができ、大変便利です。
このモデルでは、ムーブメントにも強化が加えられており、耐磁性であり温度の変化にも強いとされる「パラクロムヒゲゼンマイ」が採用されているので、信頼性も非常に高いものとなっています。シードゥエラー旧モデルには初期の「Ref.1665」の他に、1980年代に登場した1000m防水の「Ref.16660」、1991年に最強ダイバーズモデルとして登場した1220m防水の「Ref.16600」があります。Ref.16600モデルでは、後期からインデックスにメタルの縁取りが施されるようになりました。そしてこの現行モデルは、2008年に登場した驚異の3900m防水の「Ref.116660」となっています。
ロレックスのスポーツモデルの中でも、髄一とも称されているのがこのシードゥエラーであり、その堅牢な作りと研究し尽くされた機能性の高さで、多くの人達を魅了しています。
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